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先天色覚異常とは

先天色覚異常の原因

先天色覚異常が起こる原因は、遺伝子を持った「染色体」にあります。
そのため目や髪の毛の色といっしょで、生まれる前から定められており悪くなることも良くなることもありません。

色覚異常の遺伝についてはこちらのページで説明しています→色覚異常の遺伝

先天色覚異常の分類

杆体1色覚

L、M、Sの3錐体すべてが生まれつきありません。1色覚のほとんどはこの場合です。

錐体1色覚

錐体が1種類だけ正常に働いています。杆体は正常です。働いている錐体の種類によって、L錐体1色覚、M錐体1色覚、S錐体1色覚に分類されます。いずれもきわめて稀です。

2色覚

L・M・Sのうち1種類が欠損して2種類の錐体が働いています。

• L錐体の欠損：1型2色覚（protanope、旧：赤色盲）
• M錐体が欠損：2型2色覚（deuteranope、旧：緑色盲）
• S錐体が欠損：3型2色覚（tritanope、旧：青色盲）

異常3色覚

L・M・Sのうち1種類に異常があります。

• L錐体の異常：1型3色覚（protanomal、旧：赤色弱）
• M錐体の異常：2型3色覚（deuteranomal、旧：緑色弱）
• S錐体の異常：3型3色覚（tritanomal、旧：青色弱）

治療について

インターネットで「色覚異常」と検索するとたくさんのホームページが出てきますが、中には、「色覚異常が治る」とか、「特殊な眼鏡をかければ正常に見える」と謳って色覚異常を商売にしている人たちがいますが、残念ながら現在のところ医学的に有効とされる治療法はありません。
しかし、自分の特性を知ったうえで適切に対処していくことで日常生活の困難やトラブルを避け、日常的にはほとんど不自由のない生活を送ることができます。色の識別をするだけであれば、安価なフィルターを使った方法でも対処することが可能です。（ただし、正常色覚と同じ見え方になるわけではありません。）
色に付属して判断の手掛かりがあるような場合、色だけではなくその他の情報によって確かめるようにします。
また、仕事においては色で物事を示すときには、文字や形など色の見分けを助ける別の手掛かりをつけてもらうように職場に働きかけるのも大切です。