光(light)とは電磁波の一種であり、色味が感じられない光のことを「白色光」と言います。太陽光は白色光です。
万有引力を発見したことで有名なニュートンは、白色光をプリズムに通し、様々な色に分ける実験を行いました。
その結果、虹色の帯が現れ、これを「スペクトル(spectrum)」と名付けました。
人間の目で見ることができる波長の範囲はおよそ380nm〜780nmであり、これを「可視光線」といいます。
光(light)とは電磁波の一種であり、色味が感じられない光のことを「白色光」と言います。太陽光は白色光です。
万有引力を発見したことで有名なニュートンは、白色光をプリズムに通し、様々な色に分ける実験を行いました。
その結果、虹色の帯が現れ、これを「スペクトル(spectrum)」と名付けました。
人間の目で見ることができる波長の範囲はおよそ380nm〜780nmであり、これを「可視光線」といいます。
そもそも人は色(color)をどのように認識しているのか、
リンゴを例に説明しましょう。リンゴが赤色に見えるのは、光源(太陽)から届いた光がリンゴに当たり、反射された光を目が受け、その光の信号が脳へ伝わり「赤色」だと認識します。
物体の色は、モノに光が当たった時の反射光です。そのため光がない真っ暗な場所では、色を判別することはできません。
また明るさによって見え方が大きく変わります。たとえば赤いリンゴも薄暗い場所で見れば実際には茶色く見えるはずです。
しかし、私たち人間は目から送られる本当の色の信号を脳で補正して、薄暗い場所でも、白は白、赤は赤と判別します。これが人間の脳の優れた機能であり「色の恒常性(color constancy)」といいます。
黄色いバナナや赤いリンゴを一度認識してしまえば暗い場所でもバナナは黄色く、リンゴは赤いと認識するのです。
つまり、色は脳が作っているのです。
こうして私たちは光を色として感じていますが、私たちが一般的に感じている色は、色相、彩度、明度の3つの条件で規定されます。
まずは、赤や青、黄色という色そのものであり「色相(hue)」といいます。この色相を円状に配置したものを色相環といいます。
次に色の鮮やかさである「彩度(chroma,saturation)」です。例えば絵具に白を混ぜた度合いと考えればわかりやすいでしょう。一般的にパステルカラーは彩度が低く、ビビッドカラーは彩度が高い色といえます。
そして最後は同じ色でも明るい色と暗い色があるように、色の明るさ、すなわち「明度(value,brightness)」です。
こうした色相、彩度、明度を表したものが「色立体」と呼ばれるものです。
色は色相、彩度、明度の3つの要素で構成されており、一口に「緑」といっても、色相、彩度、明度が明確にわかりませんから、その言葉から想像する色は人によって異なります。
人の目というのは、よくカメラの構造に例えられます。
外界から入ってきた光は「角膜」を通過し「瞳孔」に至ります。瞳孔はカメラの光の量を調節する絞りの機能を持っています。瞳孔を抜けると「水晶体」と呼ばれるレンズを通過し、「網膜」に像を結びます。網膜はカメラでいうとフィルムの役割にあたります。その後、脳へと伝えられます。
網膜(retina)を顕微鏡で調べると、およそ10層に分かれています。光を感じて脳に伝える信号を最初に発する細胞を視細胞(photoreceptor cell)といいます。
視細胞には杆体(cone)と錐体(rod)の2種類があり、そのうち色覚を担っているのが錐体細胞です。 錐体細胞には色素が存在し、その種類によってL錐体(長波長感受性錐体)、M錐体(中波長感受性錐体)、S錐体(短波長感受性錐体)と区別されています。
そして視細胞が発した信号は、神経節細胞までのぼり、脳へと伝えられます。
L、M、Sの3つの錐体色素は光の波長に反応して脳に色を伝える役割を担っていて、網膜の中にある割合で混じり合って分布しています。
L錐体は長い波長の光(赤)、M錐体は中間の波長の光(緑)、S錐体は短い波長の光(青)に対して敏感に反応します。つまり、簡単に言うと赤、緑、青という光を吸収して、その刺激を色として脳に伝えることで、色覚が生まれます。
この図はL、M、S錐体と杆体がそれぞれが感じ取る波長のエリアです。
たとえば580nmの波長(黄色)は、L錐体とM錐体の2つが均等に刺激されることで感じることができるのですが、M錐体が最も刺激される波長(緑)とL錐体が最も刺激される波長(オレンジ)を混ぜても、私たちの目には同じ580nmの波長(黄色)として感知されます。
どれかの錐体が異常な働きをしたり、機能そのものがないと該当するエリアの色を区別することが困難になるのが色覚異常です。